この度は当HPをご覧下さいましてありがとうございます。
私達は、故大川橋蔵丈の映画祭を実現すべく活動しております。
ご存知の通り、橋蔵丈は昭和を代表する美男映画スターの一人です。
かの名優、六代菊五郎丈の薫陶を受け、華麗に銀幕デビューを果たした橋蔵丈は、その美貌と優美な所作で草間の半次郎、若様、葵新吾と様々なキャラクターを演じ、多くの映画ファンの心を奪い、たちまちスターの座に躍り出ました。後にテレビで演じた、颯爽たる銭形平次の姿をご記憶の方も多いと存じます。その一生をエンターティンメントに捧げた希代のスターの面影を、未だ胸に抱いておいでの皆様も、全国にいらっしゃるとおもいます。
ただ、残念なことに、これまで橋蔵丈の御名前を冠した映画上映が大きな規模で行われたことはなかったのではないでしょうか?
この度、東京・池袋の名画座・新文芸坐、中島貞夫監督、そして全国の大川橋蔵ファンの皆様のご尽力で、「大川橋蔵映画祭」が実現の運びとなりました。
当HPでは、映画祭の最新情報をお伝えすると共に、今回ニュープリントいたします『不知火小僧評判記 鳴門飛脚』のブリント代金を共にご負担いただける方を募集しております。
ご存知のように、映画はフィルムが無いと上映不可能なものですが、古い映画は必ずしも上映用プリントが満足な形で現存するとは限りません。現時点でプリントが無く、DVDやビデオでの発売も無い作品に関しては、何らかの形でプリント費用を負担して、上映用プリントを作成していただく他に観る方法がありません。
残念なことですが、プリント自体の所有権と版権は制作会社にあり、当然ながら私共を含め、ご協力いただいた皆様にも何等の権利や利益は生じません。しかし、今、橋蔵丈の出演作品を、一本でも多く上映可能な状態にすることに、意義があると私共は信じております。
詳しくはニユープリントとカンパのページをご覧下さい。
皆様の映画祭へのお越しと、ニュープリントへのご協力を、伏してお願い申しあげます。

実行委員一同
大川橋蔵 (おおかわ はしぞう)
本名は丹羽富成。1929年4月9日東京で生まれる。生後すぐ市川瀧之丞の養子となる35年3月に市川男女蔵の部屋子として市川男女丸を名乗り、同年10月に六代目尾上菊五郎初役の『お夏狂乱で初舞台を踏む。9年後には六代目夫人の実家・丹羽家へ迎えられ、45年10月の帝劇『鏡獅子』で二代目大川橋蔵を襲名。以降、尾上菊五郎劇団の娘役として頭角を現し、多くの観衆を沸かせた。55年マキノ光雄の誘いに応じて東映に入社。美空ひばり主演『笛吹若武者』で映画初主演。おっとりとした気品あふれる『若さま侍捕物帖』シリーズや、中性的な美剣士の『新吾十番勝負』シリーズなどが熱狂的な人気を集め、人気若手スターとして東映時代劇の黄金期を支えた。66年5月フジテレビ『銭形平次』放送開始以降、映画界からテレビや舞台に活動の場を移す。『銭形平次』では18年間で全888回放送という金字塔を打ち立てた。『銭形平次』が終了した84年の12月7日に急性肝不全により55歳で死去。